第14回日本胸腔鏡下交感神経遮断研究会開催にあたって
会長 内田 貴久
うちだ痛みのクリニック
この度は、第14回日本胸腔鏡下交感神経遮断研究会のお世話をさせていただくことを、大変光栄に存じます。
本研究会は、手掌多汗症に対し胸腔鏡を用いた低侵襲手術として広まってまいりました。
今までの本学会において多くの手術手技や代償性発汗を代表とする合併症についても多くの発表がなされてきました。 しかし、近年合併症に伴うトラブルに医療従事者が巻き込まれ手術適応も自ずと厳格化してきたように思えます。 その結果、多汗症であっても胸腔鏡下交感神経遮断術(ETS)を受けることなく保存療法を選択される場合も多くなっております。 今回の研究会を開催するに当たり、ETSを受けない多くの多汗症患者の治療方法についても考えてみてはどうかと考えました。 昨年の第13回研究会では保存治療としてボツリヌス毒素による治療法の講演も行われました。
本年は、西洋医学とは異なった観点で発汗をとらえ、多汗症治療の一助となればと考え、教育講演に京都府立医科大学東洋医学講座 三谷和男先生に「多汗症に対する漢方治療−汗腺の漢方医学的考え方−」を講演していただきます。 シンポジウムでは経験豊富な先生方によるETS時の「ちょっとしたコツ」についてディスカッションをお願いしました。 教育講演ではETSを行わない先生方にも、シンポジウムではこれからETSをはじめる先生方の診療にも役に立つのではないかと信じております。
会期 : 2008年10月25日(土) 10時30分開催
会場 : 兵庫県医師会館 6F (神戸市中央区)